羽生さん

将棋の羽生永世七冠が、ついにタイトルをすべて失いました。四十代後半は男性の鬼門で、気力体力思考力がガタッと落ちます。その分を経験と不断の努力でカバーするしかありません。羽生さんがここまで三十年タイトルを維持していたのは、本当にすごいことです。
医療も外科や救急は体力がものを言います。幸い精神科はそこまで体力を要求せず、ただひたすら目の前の患者さんに向き合う真摯で純粋な目が求められます。私も体力が落ちてくる年代です。不勉強を経験と勘でカバーするようになったら臨床も終わりです。そうならないようにますます努力していく所存です。