テレビの精神科医
テレビを流し見していたら(私はテレビをほとんど見ません)、なかなかイケメンの精神科医が生き方を語っていました。ひと昔前の精神科医と言えば、いかにも変人面した人が、得意気に的外れの人生論や病気分類を語ってスタジオを引かせる感じでした。それに比べればさわやかで話し方も好感がもて、なかなかいいなと思いました。
一方で「イケメンに人生がわかるのかよ」と思ったのも事実です。私は昔、「他の科の医者はともかく、精神科医だけは、人生の苦労を十分知った人になってもらいたい」という一文に感銘を受けたことがあります。本のタイトルが「アル中地獄」です。読んでいるほうも引きこもっており、地獄本を地獄の境遇でデブが読んでいたという地獄絵図です。でも、何の挫折も失敗もない人は、精神科医にはあんまり向いていない気もするんだけどな、というのが正直なところです。