二分法

心が沈んでいるとき、落ち込みやすい思考パターンに、二分法があります。自分は失敗したのに、他の人は成功したとか、男と女とか、上司と部下、勝ち組・負け組、若い人とおっさんというように、人間を二つの集団に分けてしまうのが二分法です。二分法には、わかりやすい指標としてバカとか「暗い」とか「無能」といったセンセーショナルな言葉がつきものです。で、人間を二つに分けて、自分は弱いほうだ。だからダメなんだというように責めたて、ますます落ち込んでしまうというわけです。
この考え方のどこがまずいかといえば、そんなわかりやすく二分できないのに、なぜかそれは全く無視しているところと、他の分類を考えていないところにあります。例えば「彼女がいないのは自分が不細工なせいだ、あの人は容姿がいいからモテている。それに比べて自分はなんてダメなんだ・・」と考えていたとします。別に容姿がすべてを決めるわけでもないでしょう。なのに、二分法の罠にはまると、なぜかそれがすべてのような気がしてしまうのです。二分してしまうのはしかたないにしても、極端な用語は極力使わないようにするのが、自分を必要以上に責めないコツです。